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放射能とは
放射性物質が放射線を出す能力のこと。また、放射性物質そのものを指すこともある。
放射性物質には様々な種類があり、気体になったものは流出しやすく、粒状のものは爆発などで飛び散る。
気体のものとしてはクリプトンとキセノンという希ガスとヨウ素、セシウムなどが挙げられる。クリプトンやキセノンは気体であるので遠くまで飛ぶが、体に付着せず肺に入っても長くとどまらないので不安は少ない。ヨウ素は高温状態で気体となるので吸いこむと危険。セシウムは水に溶けやすく水蒸気とともに巻散る。

放射線とは
放射性物質などから出るイオンや中性子といった粒子や、電磁波のこと。
放射線が人体にぶつかると、細胞の中の遺伝子を壊したり、構造を変えたりする。
自然界でも宇宙や大地から常に放射線が環境に出ているので、少量であれば人体に影響はない。
しかし、大量に浴びると体に備わっている修復能力が追い付かずに髪の毛が抜けたり、白血球が少なくなったり、癌になりやすくなったりする。

人体への影響
ヨウ素は甲状腺に集まる性質があり、放射線を出し続ける時間が短いが、成長期の子供は大人より甲状腺に濃縮されやすいので、特に注意が必要。放射線を出さないヨウ素を先に飲むと放射性ヨウ素の沈着を防ぐことができる。しかし、被曝する前や直後に飲む必要があり、飲んでから1日以上経過すれば効果は薄まる。
セシウムは血液に入ると、いろんな臓器に吸収され、癌になる危険性がある。体に入らなくても、地面に降った後も長く放射線を出し続けるので危険。半分の量に減るのに約30年かかる。
ストロンチウムも半分の量に減るのに約28年かかる。蜜や植物を通じて体内に入る可能性があり、排出されにくい。骨に沈着し、白血病の原因になりやすい。
プルトニウムは体内に取り込まれると骨に集まり、周りの組織にもダメージを与える。

5万㍉シーベルト全身障害、48時間以内に死亡
1万㍉シーベルト意識障害
5000㍉シーベルト下痢や出血、一時的な脱毛
1000㍉シーベルトリンパ球が減る
150㍉シーベルト軽度のむかつき
100㍉シーベルト年間の被曝量が超えないようされている目安
50㍉シーベルト業務に常時する人の年間被曝量の上限
6.9㍉シーベルト
(6900マイクロシーベルト)
胸部X線CTの1回分
2.4㍉シーベルト
(2400マイクロシーベルト)
世界平均での年間1人あたりの自然放射線量
0.6㍉シーベルト
(600マイクロシーベルト)
胃のX線検診の1回分
0.05㍉シーベルト
(50マイクロシーベルト)
胸のX線検診の1回分
参考:朝日新聞2011年3月17日、放射線医学総合研究所などの調べ

福島第一・第二原発の検出量(半径20~30km)は1時間当たり0.2~0.3㍉シーベルト(200~300マイクロシーベルト)なので3週間ずっとその状態を浴び続けると目安に到達する。
しかし、放射線物質には、放射線の量が何もしなくても時間とともに減っていく性質があるので新たに放射線物質が現れない限り、増えたり、値が同じであることはない。
総量が同じでもじわじわと分割して浴びるよりも1回で浴びた場合の方が健康への影響が大きい。

放射能や放射線量の単位
ベクレル(Bq):放射能の強さを表わす単位。1秒間に1個の原子が壊れて出す放射線の量。
キュリー:放射能の強さを表わす単位。370億ベクレルと同等。
シーベルト(Sv):放射能の強さを表わす単位。放射線が人体に与える影響の大きさを表わした量。
グレイ:放射能の影響の大きさ。放射能が当たった物質が受けたエネルギーの量。

放射性物質にはさまざまな種類があり、放射性物質によって、放出される放射線の種類やエネルギーの大きさが異なるため、これにより人体が受ける影響は異なる。このため、放射線が人体に与える影響は、放射性物質の放射能量(ベクレル)の大小を比較するのではなく、放射線の種類やエネルギーの大きさ、放射線を受ける身体の部位なども考慮した数値(シーベルト)で比較する必要がある。

参考
朝日新聞
東北電力